JavaScriptライジングスター、9回目のコンテストにようこそ! ここでは、2024年のJavaScriptエコシステムを形成してきた主要なトレンドとプロジェクトを紹介しています。
目次
shadcn/ui
2024年の推移
GitHub情報
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Excalidraw
2024年の推移
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AFFiNE
2024年の推移
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Bruno
2024年の推移
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n8n
2024年の推移
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htmx
2024年の推移
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Tauri
2024年の推移
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Supabase
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Flowise
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Payload
2024年の推移
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htmx
2024年の推移
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React
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Svelte
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Vue.js
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Angular
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2023年に2位だった htmx が、今年はフロントエンドフレームワークの頂点に立ちました。
htmxはHTML言語の拡張であるとみなすことができ(名前の由来もそこから来ています)、したがってフレームワークではなくライブラリだと考える人も多くいます。 といっても、その境界はあいまいです。 why htmx is another frameworkを参照ください。
静的サイトにインタラクティブ性を持たせたい場合や、アプリケーションがサーバ駆動型である場合は、この方法が優れています。
なにしろhx-*
という属性のHTMLを書くだけで、JavaScriptを全く書かずにデータ取得などの機能を実装することができるのです。
実際にhtmxが動いているところを見てみたいですか? この"Rising Stars"のサイトはAstroで構築されており、そしてスクロール時にカテゴリを遅延読み込みするなどの動作にhtmxを使用しています。
2位 のReactは絶え間なく改革を繰り返しており、それが成功の要因になっています。 バージョン19のリリースには3年以上もかかりましたが、Suspense APIの仕様変更を何度も繰り返して12月にようやくリリースされました。 より詳しく知りたい場合はReact 19 Cheat Sheetを見てみるとよいでしょう。
新機能の中でも、Webコンポーネント…"Custom Elements"のサポートは素晴らしいニュースです。 Webコンポーネントといえば、8位にランクインしているSolidの作者Ryan CarnatoがWeb Components Are Not the Futureという記事を書いて物議を醸しました。 この投稿にはさらにLea Veraが興味深い回答を返しており、生産性の高いツールは何でも使おうと結論づけていました。
3位 の Svelte は、メジャーバージョン5がリリースされました。 目立った変更点は、リアクティブな状態管理を行うメカニズムruneの導入です。 Svelteは、State of JSにおいて最も高い評価を得ていることも特筆すべきでしょう。
shadcn/ui
2024年の推移
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Excalidraw
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Payload
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Magic UI
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Next.js
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ゲストライター: Robin Wieruch
フリーランスのフルスタック開発者。 The Road to ReactとThe Road to Nextの著者。
2024年のReactは、より独断的になると同時に、より独断的ではなくなりました。
Reactは独断的にServer ComponentsとServer Functionsを導入することで、開発者をネットワーク越しに動作するアーキテクチャへと導きました。 いっぽう、これらの新しい概念が複数のフレームワークに採用され、抽象化され、それぞれが独自のアプローチを取ることによって、Reactの独断性は相対的に薄まりつつあります。
Reactはもはや単なるライブラリではありません。 包括的なフレームワークへと進化しつつあり、エコシステムはフレームワークファーストへの考え方へとシフトしています。 ただし、開発者は必要に応じてこの進化を使用せずクライアントに留まることもできます。
この進化の間中、Reactはコアの改良に注力し続けています。 React Compilerは、パフォーマンスと開発者エクスペリエンスの両方に重点を置きながら継続的に開発が続けられています。 React19ではCustom Elementsがサポートされ、またフォームの管理方法を再定義する新たなフックとフォームアクションも導入されました。
私は今、React19がもたらす可能性に大きく期待しています。 Reactはフルスタックフレームワークになりつつあり、これがReactエコシステムの全ての参加者とともに、Web開発の将来をどこにつれていくのか非常に興味深いところです。
Nuxt
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PrimeVue
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Slidev
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shadcn-vue
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VitePress
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ゲストライター Daniel Roe
Nuxtコアチームのリーダー。 フルタイムのオープンソースコントリビューターであり、スピーカーであり、コンサルタント。
2024年はVueにとってよい一年でした。 コアチームによるVueのリリースサイクルが活発になり、マイナーリリースのたびにパフォーマンスは改善されつつあります。 たとえばリアクティブシステムはV3.5で軽量のalien-signalsを利用するよう書き直され、メインブランチに統合されました。
エコシステムの成長の最も明らかな一面はUIライブラリに見られ、これらはいま盛況です。 もちろん、この理由の一端はTailwind CSSです。 規約ベースのCSS記述アプローチとクロスフレームワーク機能により、shadcn-vueやRadix Vue (もうすぐReka UIに変わる)などのUIライブラリを、Reactの同等品から容易に移植することができます。 またElement PlusやNaive UIなどVueで生まれ育ったライブラリも、熱心なユーザと着実な成長に支えられています。
しかしながら、UIライブラリの中で最も評価を得られたものはPrimeVueでした。 5.4kの☆を獲得してVueエコシステムの2位にランクインしました。 PrimeVueはTailwind CSSと統合することもできますが、Tailwind CSSが必須ではありません。 PrimeVueは今も継続的な開発が続けられており、さらにReactやAngularにも手を伸ばし、Primefacesエコシステムを成長させようとしています。
また、Nuxt・Slidev・VitePress・Vue Element Adminといったフレームワークも変わらず好調です。
Slidevはスライドを開発するための、極めて優れたインタラクティブな経験を提供しています。 2024年にはTwoslashの改善やMagic Moveのサポートが行われました。
VitePressはVueで構築された静的サイトジェネレータであり、堅実なパフォーマンスと優れた開発者エクスペリエンスを提供します。 Vueエコシステム内外を問わずドキュメントWebサイトの定番として広く使われていますが、実はより幅広い用途に利用可能です。
1位はNuxtで、Vueで最も使用されているメタフレームワークです。 2024年の作業は大部分がNuxt3で変更された部分をしっかり固めることと、v4以降へのメジャーバージョンアップへのスムーズな移行の準備でした。 しかしそんな中でも、Webフォントを最適化導入するNuxt Fontsにサードパーティスクリプトを容易に読み込めるNuxt Scriptsなど新しいコアモジュールのリリースや、認証ソリューションとして開発中のnuxt-auth-utilsなどが現れました。
ランキングにある全てのライブラリにおいて、開発者エクスペリエンスは最優先事項です。 翌年はついにVapor modeがやってきて、Suspenseがstableになり、Nextの次のメジャーバージョンがやってくると、Vue開発者にとって非常にエキサイティングな一年になるでしょう。
Payload
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Next.js
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Hono
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Astro
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Nest
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1位の Payload は、あらゆるNext.jsアプリに直接導入できる多用途のオープンソースCMSです。 Next.js App Routerとの緊密な統合により、新しいアプリを作成することなく、既存のアプリ内に管理パネルを直接かつ簡単に追加することができます。
元々はMongoDBで開発されていましたが、Drizzle ORMの導入により現在はPostgresとSQLiteをサポートしています。 データ構造とアクセスコントロールをより高いレベルで実現するために独自のORMを提供し、メディアファイルの一括アップロードなど強力な機能を備えています。 詳細については、Payload 3に関する発表を確認するとよいでしょう。
2位の Next.js は、最も人気あるフルスタックフレームワークの地位を継続しています。 バージョン15はreact19をサポートし、新しいCacheAPIの導入によりパフォーマンスが向上し、さらにビルドツールとしてTurbopackを導入したことで開発者エクスペリエンスも強化されました。
初登場で3位にランクインした Hono はWebサーバであり、15年の歴史を持つExpressの現代的なオルタナティブです。 Nodeはもちろん、DenoやBun、そしてLambdaやCloudflare Workersなどのサーバレスでも実行可能です。 フットプリントが非常に小さいことも特徴です。 作者による記事も参考になるでしょう。
4位の Astro は、コンテンツの多いアプリケーションを構築する多目的ソリューションへと進化しました。 バージョン5では新しいコンテンツレイヤが導入され、ファイルシステムからでも外部APIからでも、あらゆるソースから型安全にデータ取得できるようになりました。
このサイトの構築にもAstroを使用していますが、DX(astronautというCLIがとてもかわいい)と、それが提供する並外れたパフォーマンスに感動しました。
Biome
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Bun
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Vite
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Oxc
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Rspack
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ゲストライター: Sébastien Lorber
This Week in Reactを運営し、45000人以上のReact開発者に最新情報を提供している。
Meta Open SourceのDocusaurusのリードエンジニア。
2024年はJavaScriptツールにとって素晴らしい年であり、革新とパフォーマンス向上にむけた取り組みが続いています。 あるプロジェクトは成熟して勢いを増しており、また他のプロジェクトはエキサイティングに開発が続けられています。
Viteは今年も絶好調であり、State of JSワードで最も採用され、最も好まれている賞の2冠を果たしました。 採用も継続も高い状態を維持できることは稀です。 void(0)社がViteエコシステムに来年何をしてくるのか、楽しみにしています。
高評価なツールは、導入が容易であることは特筆すべきでしょう。
- Rspackは、webpackのほぼそのままな代替です。 Docusaurusとnuxtが採用したことで注目を集めました。 導入の容易さと高速化という利点は、既存のWebpackプロジェクト数を考えると、2025年はさらに普及することは間違いないでしょう。
- BunはオールインワンのJSツールチェーンで、Node.js、npm、Jestとの互換によって簡単に導入できるよう設計されています。 2024年も互換性の年であり、Windowsサポートやテキストベースのロックファイルなどをリリースしました。
- RolldownはRollup互換のAPIとesbuildの機能を兼ね備えた高速バンドラーです。 絶賛開発中であり、最近v1.0ベータ版を公開しました。 最も待ち望まれているプロジェクトのひとつであり、2025年にはViteに乗る予定です。
- TurbopackはNext.jsの高速な増分ハンドラであり、CLIからは
--turbo
とするだけでオンにできます。 Turbopack Devは安定版であり、[https://areweturboyet.com/](Turbopack Prod)は積極的な開発が続けられています。 将来的にはスタンドアロンのTurbopackも計画されています。 - BiomeはPrettier(97%以上の互換性)とESLintの高速な代替であり、コミュニティでは広く積極的に導入されています。
TypeScriptについて、以下の点には言及する価値があるでしょう。
- TypeScript5.5ではIsolated Declarationsがサポートされビルドが高速化されました。
- Node.jsがデフォルトでTypeScriptをサポートし、
.ts
ファイルを直接実行できるようになりました。 これはv23.6でリリースされ、v22にもバックポートされる予定です。 なお、BunとDenoはどちらも既にTypeScriptをサポートしています。
Expo
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React Native
2024年の推移
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React Native Reusables
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React Strict DOM
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Tamagui
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ゲストライター: Evan Bacon
Expo開発者ツールのリーダー。 iOSとAndroidのネイティブ開発者。 EXPOのConfig PluginsとCLIのオーサー。
2024年、ReactNativeは引き続きモバイルアプリの王者であり、クロスプラットフォームアプリを構築する最大のフレームワークです。 Expoは2023年から2年続けてのランキングトップとなり、大きく成長しています。
今年最大のトレンドのひとつは、ReactNativeのWebとユニバーサルサポートの重要性が高まっていることです。 Webとネイティブのギャップを埋めるためにExpo Routerが大きな進歩を遂げました。 Expo DOMコンポーネント('use dom')を導入し、Webとネイティブ間の段階的な移行を可能としました。 これはMeta社が、React Native for Webから、よりWebに重点を置いたReact Strict DOMとStylexに移行しつつあることからもわかります。 また、トップトレンドのプロジェクトのほとんどがWebとネイティブの統合に重点を置いています。
依然として、スタイリングはエコシステムの焦点です。 これは特にMeta社によってInstagramやFacebool for Reactなどファーストパーティアプリへの取り組みによって推進されており、ReactNativeのスタイリングエンジンであるYoga v3で顕著です。 またコミュニティ手動のソリューションも盛んであり、様々なアプローチがありますが一般的にはWebのベストプラクティスをネイティブに取り入れています。
今後ネイティブ開発ツールや開発者エクスペリエンスにおいて、AIがさらに大きな役割を果たすことになると期待しています。 Expo Routerのuniversal React Server Componentsの早期プレビューは、新しいサーバライブラリの出現を促進する可能性があります。 ネイティブUIは更に進化し、SwiftUIとJetpack Composeとの相互運用性も高まり、成功の道筋をさらに広げるでしょう。
また、Expo DOM componentsの登場や、EAS Buildといった単一コマンドデプロイツールのさらなる改善により、ネイティブ開発のコミュニティはさらに広がり、全ての開発者にとってさらに身近で楽しめる空間になるだろうと予想しています。
2025年は間違いなくエキサイティングな年になるでしょう!
Zustand
2024年の推移
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Jotai
2024年の推移
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XState
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Pinia
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Nano stores
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ゲストライター: Jack Herrington
YouTubeのBlue Collar Coder。
ZustandはReactやReact Nativeだけではなく、それ以外にとっても頼りになる状態管理ツールとして成長し続けています。 Zustandは必要最低限の状態管理ライブラリであり、開発者がそれを求めていることはあきらかです。
傾向ごとに状態管理ライブラリの結果を見ると、興味深い分析が得られます。
Zustand・Pinia・Redux・Boardgameは単方向であり、状態とそれを変更するアクションを定義します。 Jotai・Nano stores・Legend-Stateはステートをatomとして定義し、さらに他のatomに依存するatomも作成できます。 Valtioは双方向の状態管理ライブラリであり、そしてX-Stateはステートマシンです。
これらから導かれる結論は、Reduxそのものではなくとも、Reduxスタイルの状態管理がいまも最大の支持を受けているということです。 いっぽうatomicモデルも大きな進歩を遂げていますが、atomicモデルの元祖であるRecoilはわずかにトップ10圏外になりました。
ランキングの中でも特にXStateは見逃せません。 複雑なアプリケーションの場合、状態遷移を厳密にモデル化できるステートマシンは最適な選択肢です。 インタラクティブエディタとシミュレータをぜひ試してみるとよいでしょう。
BoardgameとTinyBaseはトップ10に新登場した、非常に興味深いライブラリです。 Boardgameはゲームの構築に特化したライブラリです。 Tinybaseはローカルデータストレージと、そのデータをバックエンドと同期することを重点しています。 これらのライブラリは何れも硬度に垂直化されており、次のトレンドになる可能性があります。 ローカルデータとバックエンドサービスの同期は複雑な問題であるため、そこに焦点を当てたライブラリがあるのはよいことです。
ランキングにないのは、シグナルです。 これはTC39の仕様が決まるのを待っているからなのか、それともSolidやSvelteやQwikといったフレームワークが既に組み込んでいるからなのかはわかりません。 シグナルはまだトップ10に入っていませんが、状態をモデル化する優れた方法であることは間違いないでしょう。
今後数年間は、React・VueそしてJavaScriptにとって状態管理はエキサイティングな時期になりそうです。
総合優勝: shadcn/uiの二冠 🏆
2023年に引き続き、shadcn-uiは今年も最も注目されたプロジェクトです。 radixなどのヘッドレスコンポーネントライブラリによって提供される堅牢な基盤と、カスタマイズ性の高さの間で完璧なバランスを保っています。
import
しなければならないコンポーネントを提供するのではなく、コンポーネントのコードを開発者が所有するというアイデアは、まさしくゲームチェンジャーでした。2024年にも多くの機能が追加されました。
新しいCLIも、さらに強力かつ柔軟です。
shadcn add
でコンポーネント、フック、テーマ、依存関係などをインストールできるようになりました。さらに印象的なこととして、
shadcn
CLIはshadcn/uiだけではなく任意のレジストリからコンポーネントをインポートすることができるため、以下のように互換性のある別のエコシステムを作成することもできます。成功のもうひとつの理由は、shadcn/uiのコンポーネントを生成できるサービスv0との親密な統合です。
また、コンポーネントはソースフォルダ内にあるため、拡張性の高いコンポーネントを作成する方法を学べる優れた学習リソースにもなります。
準優勝: Excalidraw
Excalidrawは、デジタル作画やビジュアライズを、独特の手書きスタイルで作成するオープンソースのオンラインツールです。 アイデアをブレーンストーミングしたり、コンセプトやワークフローを説明するのに最適なツールです。
AI機能として、テキストからダイアグラム、MermaidからExcalidraw、ワイヤーフレームからコードに変換したりすることができます。
3位: AFFiNE
AFFiNEは、ドキュメントツールNotionに無限のキャンパスMiroなどの機能を組み合わせた、オープンソースのナレッジベースでありプロジェクト管理ツールです。
注目に値する技術
ブラウザがどれだけのことをできるのか知りたい場合は、これらを見てみるとよいでしょう。